高額な医療費がかかったとき

自己負担が一定額を超えたときには払い戻しがあります

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組合員は、医療費の一部を自己負担していますが、この自己負担額が一定の額(下表参照)を超えたときには、超えて支払った分は「高額療養費」として当共済組合から払い戻されます。被扶養者についても、組合員本人の場合と同じ扱いです。
また、同一世帯で1か月の医療費の自己負担額が21,000円を超えるレセプト(医療機関等からの請求書)が2件以上生じたときは、合算して下表の自己負担限度額を超えた金額が当共済組合から払い戻されます(高齢受給者である70~74歳の人がいる世帯では、算定方法が異なります)。
なお、当共済組合では、医療機関からの請求に基づき、自動払いを行っていますので、次の場合を除き原則として申請の必要はありません。

申請が必要な場合

  • 医科と調剤の診療年月が異なるもの
    (例)月末に交付された処方箋で翌月初めに薬を受け取った時など
  • 医療費助成に該当しているが窓口負担が高額であるもの
  • 組合員証・被扶養者証を使用しなかった医療機関受診の療養費請求

申請については、該当月の世帯員全員の受診状況を「受診明細」により当共済組合あて直接送付してください。(逓送可)
「給付金決定通知書 兼 支払通知書」及び「医療費のお知らせ」の表示について
前述の合算により既に附加給付または高額療養費を支給した場合で、後日、同月診療月の医療費について、医療機関等から遅れて請求があり合算対象となるときは、合算済の医療費も含めて改めて合算をして給付金を再計算するため、既に支給した附加給付または高額療養費の額に変更が生じ、マイナス表示となることがあります。
正しく給付金額を把握するためには、「給付金決定通知書 兼 支払通知書」又は「医療費のお知らせ」から、同一受診年月分の附加給付または高額療養費を合計してください。

70歳以上の方が1年間を通じて高額な医療(外来のみ)にかかったときは払い戻しがあります

平成29年8月から70歳以上の方に係る自己負担上限額が見直され、高齢一般所得者区分(低所得者区分を含む)の外来療養に係る自己負担額に年間上限額(以下「外来年間上限額」という。)が新設されました。
この改正に伴い、計算期間中(毎年8月1日~翌年7月31日)の外来療養に係る自己負担額が外来年間上限額を超過した場合、その超過額を高額療養費(外来年間合算)として給付されます。
詳しい制度概要や申請方法等についてはこちらをご覧ください。

自己負担限度額については下記の一覧を参照してください。

自己負担限度額一覧表

70歳未満の方の自己負担限度額

所得区分 自己負担限度額
標準報酬月額83万円以上 252,600円+(総医療費-842,000円)×1%
[140,100円]
標準報酬月額53万円以上83万円未満 167,400円+(総医療費-558,000円)×1%
[93,000円]
標準報酬月額28万円以上53万円未満 80,100円+(総医療費-267,000円)×1%
[44,400円]
標準報酬月額28万円未満 57,600円
[44,400円]
低所得者(市町村民税非課税者) 35,400円
[24,600円]

注1
[ ]は多数該当の場合です。
多数該当とは、当月を含む過去12か月以内に高額療養費に該当した月が3か月以上あった場合、4回目以降は自己負担限度額が低くなる制度です。

70~74歳の方の自己負担限度額

■平成29年7月まで

区分 自己負担限度額
外来のみ 左記以外
現役並み所得者
(標準報酬28万円以上)
44,400円 80,100円+
(総医療費-267,000円)×1%
[44,400円]
一般 12,000円 44,400円
低所得者 8,000円 24,600円
15,000円

■平成29年8月~平成30年7月まで

区分 自己負担限度額
外来のみ 左記以外
現役並み所得者
(標準報酬28万円以上)
57,600円 80,100円+
(総医療費-267,000円)×1%
[44,400円]
一般 14,000円
(年間144,000円上限)
57,600円
[44,400円]
低所得者 8,000円 24,600円
15,000円

■平成30年8月から

区分 自己負担限度額
外来のみ 左記以外
現役並み所得
(標準報酬月額83万円以上)
252,600円+
(総医療費-842,000円)×1%
[140,100円]

(標準報酬月額53万円以上83万円未満)
167,400円+
(総医療費-558,000円)×1%
[93,000円]

(標準報酬月額28万円以上53万円未満)
80,100円+
(総医療費-267,000円)×1%
[44,400円]
一般 18,000円
(年間144,000円上限)
57,600円
[44,400円]
低所得者 8,000円 24,600円
15,000円

注1
[ ]は多数該当の場合です。
多数該当とは、当月を含む過去12か月以内に高額療養費に該当した月が3か月以上あった場合、4回目以降は自己負担限度額が低くなる制度です。
注2
「現役並み所得者」とは療養のあった月の標準報酬月額が28万円以上の方とその被扶養者。ただし収入額による再判定を行い、70歳以上の被扶養者がいない方で年収額383万円未満の場合、70歳以上の被扶養者・旧被扶養者(後期高齢者医療制度の被保険者となったことにより被扶養者でなくなった方。被扶養者でなくなった日の属する月以後5年を経過するまでの間に限る)がいる方で合計年収額520万円未満の場合は、申請により「一般」区分になります。
組合員が市町村民税非課税者等である場合、70歳以上の組合員と被扶養者の所得区分は「低所得者Ⅱ」になります。
組合員の医療保険上の世帯全員が市町村民税非課税者等である場合、70歳以上の組合員と被扶養者の所得区分は「低所得者Ⅰ」となります。
上記に該当しない組合員、被扶養者の所得区分は「一般」となります。
注3
75歳到達月については、加入する医療保険制度が変わることによる影響を防ぐため、以前に加入していた医療保険制度(健康保険など)と後期高齢者医療制度と、それぞれの自己負担限度額は上記の金額の半分が適用されます。
75歳(一定の障害がある場合は65歳)以上の人は、すべて「後期高齢者医療制度」に加入することになります。

限度額適用認定証の交付について

組合員及び被扶養者(70歳未満)の方、70~74歳未満の組合員の方で現役並み所得区分ⅠまたはⅡとなる方及びその被扶養者の方が高額な医療費がかかる場合、事前に限度額適用認定証の申請をしていただくことにより、1つの医療機関ごとの窓口での支払いを自己負担限度額までにとどめることができます。
平成24年4月1日からこれまで入院療養等のみに適用されていた「限度額適用認定証」が、高額な外来診療を受けた場合でも適用されるようになりました。

マイナ保険証の利用について

「マイナ保険証」を医療機関等の窓口で提出し、「限度額情報の表示」に同意することで、限度額適用認定証の交付を受けなくても、窓口でのお支払いを自己負担限度額までにとどめることができます。

注1.医療機関等が、オンライン資格確認を導入している必要があります。

注2.前年度非課税の組合員の場合は、正しい限度額が適用されない可能性がありますので、「限度額適用・標準負担額減額認定証」の発行申請をしてください。

特定疾病療養受療証の交付について

特定疾病に指定されている血友病や人工透析を行う必要のある慢性腎不全など長期にわたり高額治療が必要な場合は、「特定疾病療養受療証」の交付を受けることにより、1か月の自己負担額が10,000円までとなります。(標準報酬月額53万円以上の方及びその被扶養者が療養を受ける場合は20,000円となります。)

「限度額適用認定証」及び「特定疾病療養受療証」の申請と有効期限について

限度額適用認定証の有効期限は、当共済組合へ申請書が到着した日の属する月の初日から半年間となります。
有効期限については遡りは出来ませんので、申請はお早めに行ってください。

(例)


所属所に7月31日着 ⇒ 共済組合に8月1日着 の場合
有効期限は8月1日から翌年1月31日までとなります


特定疾病療養受療証の、有効期限はありません。

当健康保険組合の附加給付金

一部負担金払戻金・家族療養費附加金

自己負担額からレセプト1件(組合員請求の場合は請求書1件)につき高額療養費と25,000円(標準報酬月額53万円以上の方又はその被扶養者の場合は50,000円)を控除した額(算定額に100円未満の端数があるときは切り捨てた額)。ただし、1,000円未満の場合は支給されません。

高額療養費が合算される場合

同一の月で組合員又は被扶養者が療養を受けた際21,000円を超えるレセプトが2件以上生じ、高額療養費が合算処理されて支給されるとき、自己負担した額から50,000円(標準報酬月額53万円以上の方又はその被扶養者の場合は100,000円)及び高額療養費を控除した額。
ただし合算対象となるレセプトの自己負担額が25,000円(標準報酬月額53万円以上の方又はその被扶養者の場合は50,000円)以上のものが1件のみで、かつ、それ以外の合算されたレセプトの自己負担額の合計(A)が25,000円(標準報酬月額53万円以上の方又はその被扶養者の場合は50,000円)未満である場合に限り、控除額は合算高額療養費と25,000円(標準報酬月額53万円以上の方又はその被扶養者の場合は、50,000円)+(A) とする。

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