障害厚生・共済年金
組合員が在職中に初診日のある病気やけがによって、在職中または退職後、65歳までに一定の「障害の状態」(障害等級※が1級から3級と認定された状態)となった場合に、共済組合から障害厚生・共済年金が支給されます。
また、障害等級が1級もしくは2級と認定された場合には、国民年金から障害基礎年金が支給されます。
※ここでいう障害等級とは、年金制度上の障害等級であり、他の制度における障害者手帳等の障害等級とは異なります。
障害厚生・共済年金の支給要件
次のいずれかに該当するときに、障害厚生・共済年金が支給されます。
1.障害認定日において「障害の状態」にあるとき
在職中に初診日があり、かつ、障害認定日において、障害等級が1級から3級に該当する程度の「障害の状態」にあるとき(障害認定日が平成27年9月30日以前の場合は障害共済年金が、平成27年10月1日以後の場合は障害厚生・共済年金が支給されます)
2.障害認定日後に「障害の状態」になったとき
障害認定日において、障害等級が1級から3級に該当する程度の「障害の状態」になかった人が、その後65歳に達する日の前日までの間に、その傷病により1級から3級に該当する程度の「障害の状態」になったとき(障害厚生・共済年金が支給されます)
※障害認定日とは、初診日から起算して1年6カ月を経過した日。または、1年6カ月を経過する前に傷病が治った日(治療の効果が期待できない状態に至った日)をいいます。
ただし、下記のような場合は、初診日から1年6カ月を経過する前でも、その日が障害認定日となり、請求をすることができます。
1 | 人工透析療法 | 療法開始から3カ月経過した日 |
2 | 人工骨頭または人工関節挿入置換 | 施術の行われた日 |
3 |
人工弁、心臓ペースメーカー、 植え込み型除細動器(ICD)、CRT、CRT-D装着 |
装着日 |
4 | 心臓移植、人工心臓 | 移植日または装着日 |
5 |
胸部大動脈解離や胸部大動脈瘤による人工血管、 ステントグラフトの挿入置換 |
施術の行われた日 ※ステント留置のみの場合は対象外 |
6 | 人工肛門造設、尿路変更術 | 施術の行われた日から6カ月経過した日 |
7 | 新膀胱造設 | 施術の行われた日 |
8 | 切断・離断 | 切断・離断の日 ※障害手当金の場合は、創面治癒日 |
9 | 喉頭全摘出 | 摘出日 |
10 | 在宅酸素療法(常時) | 療法開始日 |
11 | 脳血管障害による機能障害 | 初診日から6カ月経過日以後に、医学的観点から機能回復がほとんど 望めないと認められるとき |
12 | 気管切開下での人工呼吸器(レスピレーター)使用 |
初診日から6カ月経過日以後に、日常の用を弁ずることができない状態であると認められるとき |
13 | 胃ろう等の恒久的措置実施 |
初診日から6カ月経過日以後に、日常の用を弁ずることができない状態であると認められるとき |
14 | 遷延性植物状態 | 障害状態に至った日から3カ月経過日以後に、医学的観点から機能回復がほとんど望めないと認められるとき |
障害厚生・共済年金の請求手続きにかかる注意点
- 障害等級の認定手続きにおいて、医師の作成した診断書が必要ですが、医療機関でのカルテの保存年限(医師法で5年とされています)の関係から、障害認定日から5年が経過すると、障害認定日時点の診断書の発行を受けられないことがあります。
- 年金を受ける権利の消滅時効は5年とされていますが、特別の事情がありやむを得ないと認めた場合に限り基本権が認められます。なお、基本権が認められた場合においても、時効により5年以上を経過する分の年金は支給されません。
障害厚生・共済年金を請求するには、所定の診断書により障害等級に該当するかどうかの診査が必要となります。障害認定日をむかえたときには、当共済組合までご連絡ください。