【3】被扶養者認定の収入条件

  1. 被扶養者の収入基準等
  2. 夫婦相互扶助
  3. 共同扶養
  4. 別居扶養の場合
  5. 扶養状況確認調査(検認)

 

被扶養者の収入基準等

事実発生日以後、将来に向かって1年間に見込まれる当該被扶養者の恒常的な収入すべてを対象とし、交通費等を含む総額が130万円(月額108,334円、日額3,612円)未満であること。

 

ただし、障害年金受給者又は60歳以上の公的年金受給者は180万円(月額150,000円、日額5,000円)未満であること。

 

※所得税法上の所得や1月1日から12月31日までの年間収入ではありません。

 

被扶養者として認定する際の収入基準額に定める収入

被扶養者として認定する際の収入基準額に定める収入とは、所得税法に基づく収入ではなく、非課税の遺族年金や障害年金をはじめ、厚生年金、共済年金、企業年金、個人年金、給与収入、不動産収入、事業収入、利子及び配当など課税非課税にかかわらず、すべての収入が対象となります。

 

(下方「主な収入の種類」参照)

 

将来に向かって1年間に見込まれる恒常的な収入

「将来に向かって1年間に見込まれる恒常的な収入」とは必ずしも1年間の総収入だけで判断するのではなく、臨時(短期間)雇用、パート、アルバイト等であっても雇用形態や給与の月額等を確認することにより、個々の状況に応じ認定可否を判断します。

 

賞与に相当する報酬がある場合は、状況に応じて配分加算します。

 

不定収入がある場合(アルバイト・パート、臨時(短期間)雇用等の場合)は、雇用契約書により時給制・日給制であっても向こう1年間に130万円の収入が見込まれる雇用形態や収入状況であるときは、認定できません。

 

※不定収入である雇用形態の方は、当共済組合が提出を求めた際、給与明細書や勤務先からの各月分の支払い明細書を提出できるよう必ず保管しておいてください。提示できないときは勤務先が証明した「給与支払証明書」等を提出してください。

 

こんな時どうなる?

例①
収入月額が108,334円を超えるアルバイトを2カ月間する場合、被扶養者として認定できますか。

 

⇒認定できません。

 

雇用期間が2カ月のみであっても、収入月額が108,334円を超える契約である場合は認定できません。

 

例②
被扶養者として認定されています。パート収入があり、繁忙期であったため直近3カ月の収入は月額108,334円を超えてしまいました。減員の届が必要ですか。

 

⇒月額上限額を一月超えると直ちに被扶養者としての要件を欠くということではありませんが、どの期間の1年間の収入も130万円未満である必要があります。

 

また、当共済組合が行っている扶養状況確認調査(以下「検認」という。)等により1年間で130万円以上の収入が確認された場合は、130万円以上となる期間の最初の月に遡及して被扶養者としての要件を欠くことになり、資格喪失しますので、収入の変動を注視するとともに、適宜届出をしてください。

 

なお、概ね3カ月以上月額収入基準(108,334円)を超えており、その後も同程度の収入が見込まれる場合は、速やかに減員の届出をしてください。

 

日額で判定する収入

雇用保険や休業補償(傷病手当金など)の収入については日額で判定し、日額3,612円未満(障害年金受給者または60歳以上の公的年金受給者である場合は日額5,000円未満)であるときに、被扶養者として申告できることになります。

奨学金、研究奨励金及び司法修習資金貸与金

奨学金は優秀な学徒で、経済的理由により就学困難なものに学資金として支給、貸与されているもので、認定基準額にいう収入には該当しないと考えられます。

 

ただし、日本学術振興会特別研究員に支給される研究奨励金は、奨学金のように単に学資のみに充てることを目的としたものでなく、その支給条件等から生活補助的な面もあるので、これは認定基準額としての収入に含みます。また、司法修習資金貸与金も同様です。

 

主な収入の種類

給 与 収 入 給料、賃金、賞与など
年 金 収 入 厚生年金、国民年金、共済年金、遺族年金、障害年金、個人年金、企業年金、恩給 など
※ 遺族年金、障害年金は非課税のため課税証明書には記載されませんが、収入に含みますのでご注意ください。
事 業 収 入 農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業、医業、株の売買などから生じる収入
利 子 収 入 公社債及び預貯金の利子など
配 当 収 入 株式の配当金など
不動産収入  家賃、地代、権利金など
雑 収 入 原稿料、執筆料、講師謝金、講演料、出演料、印税など
その他の収入 傷病手当金、雇用保険失業給付金、休業補償金など

 

夫婦相互扶助

親を被扶養者として申告する場合等で、被扶養者として申告する者の収入が認定基準額の範囲内であり、かつ被扶養者として申告する者に配偶者がいる場合は、夫婦相互扶助の観点から各々の収入合計額が、次の表に規定する収入基準の合計額未満である場合に、認定の対象として審査します。

 

 

認定対象者とその

配偶者の収入合計

認定対象者

の収入

認定

可否

配偶者

の収入

認定

可否

認定対象者の収入が(B)

その配偶者の収入が(B)

260万円未満

130万円未満

130万円未満

130万円未満

130万円以上

×

260万円以上

 

×

 

×

認定対象者の収入が(A)

その配偶者の収入が(B)

310万円未満

180万円未満

130万円未満

180万円未満

130万円以上

×

310万円以上

 

×

 

×

認定対象者の収入が(A)

その配偶者の収入が(A)

360万円未満

180万円未満

180万円未満

180万円未満

180万円以上

×

360万円以上

 

×

 

×

 

(A)障害年金受給者または60歳以上の公的年金受給者

(B)A以外の者

 

夫婦相互扶助による収入超過

認定対象者に配偶者がいる場合、夫婦間における相互扶助義務が他の親族における相互扶助義務より優先します。また、どちらか一方の収入が限度額を超えていなくても、二人の合計収入が二人それぞれの収入限度額を合算した額を超える場合には、認定できません。

 

当共済組合において収入基準を超えていないことを確認するため、夫婦双方の課税(所得)証明書及び給与明細等を提出していただきます。

 

なお、両親以外でも認定対象者に配偶者がいる場合は、同様の取扱いになりますので、ご注意ください。

こんな時どうなる?

例 父65歳 公的年金受給者  年収200万円

 

  母59歳 収入はパートのみ 年収120万円

 

⇒父の収入限度額は180万円、母の収入限度額は130万円。

 

したがって、2人の収入限度額は310万円となります。母の収入のみでは限度額内ではありますが、2人の合計収入額は320万円となるため、2人とも被扶養者として認定できません。

 

共同扶養

子の場合

夫婦双方に収入があり共同で子を扶養する場合における被扶養者の認定にあたっては、基本的に収入の高い方の被扶養者とします。この場合、基本的には届が提出された日の属する年の前年分の年間収入で比較するものとします。

 

ただし、育児休業取得や退職等の理由により前年分と今後の収入見込みに大きな差がある場合には、今後恒常的に得られることが客観的に判断できる見込み収入により判断します。

親の場合

当該組合員以外にも親と同居している兄弟姉妹がいるときは、原則その中で組合員の収入が一番多い場合に被扶養者として認定します。この場合の収入比較は、上記「子の場合」と同様に行います。

 

また、組合員の収入が兄弟姉妹の中で一番高くても、組合員は親と別居で、他の兄弟姉妹が親と同居し、かつ被用者保険に加入している場合は、被扶養者にはなれません。

 

別居扶養している場合は、収入が基準の範囲内であるからといって認定できるものではなく、主として組合員が生計を維持している( 認定対象者の収入を超える金額以上かつ基準額以上を生活費として負担している)事実があることが必要です。

 

詳しくは、次の別居扶養の場合を参照してください。

 

※基準額を満たしていても、生計の実態や今後の継続性、社会通念等を厳正に勘案して判断します。そのうえで扶養していると当共済組合が判断できない場合は、認定できません。

 

別居扶養の場合

別居扶養の場合は、組合員が認定対象者の主たる生計維持者であるかどうかの確認等について、同居での認定とは異なり認定基準が厳しくなります。

 

別居している者を新たに被扶養者とする場合には、認定対象者の続柄、収入基準額、送金額、送金方法の条件を満たし、生計維持関係がある事実の証明が必要です。また、すでに被扶養者として認定されている家族と別居した場合も、被扶養者申告書等の提出が必要です。

 

別居扶養の要件を満たさない場合は、扶養から外していただきます。

 

届出を怠り、別居していたことが後日判明した場合で、別居要件を満たす証明が提出できないときは、別居時点に遡り資格を喪失します。

 

扶養状況確認調査(検認)等によりその実態確認を随時行いますが、当共済組合が求めた資料の提出がない場合や扶養の事実が確認できないと判断した場合も、遡って資格を喪失します。収入状況及び送金を証明できる書類を必ず保管しておいてください。

 

別居扶養する場合の経済的援助の基準

  1. 別居扶養可能な続柄であること
  2. 対象者の恒常的な年間収入が130万円(障害年金受給者又は60歳以上の公的年金受給者は180万円)未満であること
  3. 被扶養者の収入限度額130万円の半額である年間65万円以上かつ対象者の収入以上の送金を組合員が行っていること
  4. 次のアの基準を満たすこと
    ただしアを満たさない場合でもイを満たす場合は可

    ア 「(組合員収入-別居者への送金合計額)/(組合員+同居被扶養者数)」≧「(組合員からの送金額+対象者収入)/対象者」※となること

    イ 「(組合員同居世帯収入-別居者への送金合計額)/(組合員同居世帯 人数)」≧「(組合員からの送金額+対象者収入)/対象者」※となるこ

    ※対象者が複数いる場合、それぞれ個別に算出するが、対象者同士が同居の場合には合計での算出「(組合員からの送金合計額+対象者収入合計)/対象者人数」とする。

  5. 対象者と同居する親族の加入する健康保険が被用者保険の場合は認定できません。
  6. 対象者に配偶者がいる場合は夫婦相互扶助による収入基準内であること

 

(注1)送金方法は、金融機関を通じた振込等による客観的に経済的援助の事実を証明できる(生活費を、いつ・誰から・誰に・いくら送金したかを、第三者に明確に証明できる)方法を必要とします。
また、生活費としての仕送りであることから、毎月送金を原則とします。
手渡し」での仕送りは認定できません。

 

(注2)対象者が18歳未満の場合又は学生である被扶養者(子)が遠方地で下宿等するため別居となった場合のみ(4)の基準を適用しません。

 

こんな時どうなる?

上記(4)の例 年収600万円の組合員(子1名を扶養)が、一人暮らしの母(遺族年金と基礎 年金で170万円の収入)を扶養する場合
(組合員収入-別居者への送金合計額)/(組合員+同居被扶養者数) ≧(組合員からの送金額+対象者収入)/対象者にあてはると

 

(600万円-170万円)/(1人+1人) ≦ (170万円+170万円)/1人 となり、215万円≦340万円であるため不可

 

組合員と同居する配偶者の年収が590万円ある場合

 

(組合員同居世帯収入-別居者への送金合計額) /(組合員同居世帯人数) ≧(組合員からの送金額+対象者収入)/対象者 にあてはめると

 

(600万円+590万円-170万円)/3人≧(170万円+170万円))/1人

 

となり、340万円=340万円であるため可

 

したがって、アの基準は満たしていないが、イの基準は満たしているため、認定可能となる。

 

※「同居世帯収入」は、向こう1年間の収入額を簡易に計算できるものとして次の①を原則とし、必要に応じて②による直近の年間収入も可とします。

 

①給与等の月収×12 ②直近の年間収入 例)源泉徴収票、年末調整明細、課税(所得)証明書、確定申告書など

二世帯住宅等

1棟の建物であっても、構造上別に生活することを目的に、それぞれに住宅設備が備わっている二世帯住宅で全く別世帯として居住している場合は、基本的には別居として申告してください。

 

同じ敷地内に建てた別棟に居住の場合も、またマンション等共同住宅の別室に居住の場合も別居の取扱いとなります。

 

扶養状況確認調査(検認)

被扶養者として認定されてもその資格は永久に継続するものではありません。組合員が自らその収入状況等を把握のうえ、扶養している事実または扶養しなくなった事実を申告することが地方公務員等共済組合法により定められています。  

 

しかしながら、届出が必要なことを知らなかったり、忘れてしまうケースもあります。

そこで、当共済組合では毎年対象者を定め、収入状況等の「被扶養者としての認定基準」を継続して満たしているかどうかを確認調査しています。

 

その際には、調査票をはじめ様々な証明書類(住民票、課税(所得)証明書等)を提出していただきます。提出書類にあたっては、当該被扶養者のものだけでなく他の家族のものも提出していただく場合があります。

 

扶養の異動手続きを怠っていたことが判明した場合は、事実発生日に遡って被扶養者の資格を取消します。

 

また、正当な理由なく期限内に検認に必要な書類の提出がされない場合は、被扶養者の扶養状況確認調査を受けることを放棄したものとみなし、共済組合が当該被扶養者証を無効とし当該組合員に通知しますので、その場合は速やかに被扶養者証を返納してください。

 

無効となった日以降に被扶養者が医療機関等にかかっていたときは、当共済組合が医療機関等に支払った医療費を組合員に返還をしていただきますのでご注意ください。

 

詳細は、「被扶養者認定取扱基準」をご確認ください。